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2006年02月19日

HIV感染症の症状と経過について

初期症状=HIV急性感染症
感染直後から2週間以降、血液中にHIVが現われます。
体内に侵入したHIVがリンパ節で増えて全身に飛び散って、体の免疫力と戦争状態になっています。
ちょうどこの頃、発熱(平均最高体温は 38.9℃)、全身倦怠感、発疹、頭痛、リンパ節腫脹、咽頭扁桃炎、咳、筋肉痛、関節痛、非化膿性髄膜炎、眼内痛、体重減少、抑鬱、下痢、消化管症状、盗汗、口腔・陰部潰瘍などがおこります。
この風邪のような急性症状は「インフルエンザ様症状」とも呼ばれ、他の疾患の初期症状と似ているため、HIVによる症状であると判断するのが困難です。
また、この症状は数日から10週間以上続きますが、通常は14日以上は持続しません。
急性症状の重症度と持続期間が予後を左右します。
重症度が高く、持続期間が長期にわたる場合、急速に進行する傾向があります。

増殖したHIVに対して身体の免疫反応が起こり、血液中にHIVに対する抗体ができ始めます。この免疫反応によって、一時的に血液中のHIVの量は少なくなります。

無症候性キャリア(AC)=潜伏期間の状態
HIV感染後、大半の人は、初期症状もないまま、自覚症状の現れない潜伏期間に入ります。
このような状態を、無症候性キャリア(AC)と言います。
無症候性キャリアの状態は個人差があると言われ、平均10年と言われています。
初期症状もウインドウ期間も、実際にはこの無症候性キャリアという状態の中に含まれていると考えた方が良いかも知れません。
発見されてから未だ二十数年しか経過していない病気ですので、感染した方の全てがエイズを発症するのかどうかも分かっていません。
しかし、自覚症状はないとはいえ、潜伏期間中も体内ではHIVはリンパ節などで盛んに増殖を繰り返しています。
リンパ組織の中では日々HIVと免疫力が戦っているのです。HIVは免疫反応により(多くは抗体によって)体内から除かれますが、血液から完全に姿を消すわけではありません。
少しずつウイルス量は増えていき、感染した人の免疫力は徐々に低下して行きます。

前駆症状期
潜伏期間を過ぎると、やがてHIVの増殖力が優勢となり、反対にCD4陽性T細胞は消耗して減り、免疫の力が弱くなってゆきます。最初は次々と新しい細胞が補給されるために、急速には減少しませんが、CD4陽性T細胞は確実に少しずつ減ってゆきます。
免疫の働きが弱い状態を免疫不全と呼び、色々な病気にかかりやすくなります。
前駆症状としては、リンパ腺の腫れ、1ヶ月以上続く発熱、持続性の下痢、体重の減少、全身のだるさ、寝汗などがあります。
そして全身が徐々に消耗し、エイズ発症が近いことを感じとれるようになります。

エイズの発症
一般的には5〜10年で発症すると言われています。
HIVの増殖と免疫との戦いが続き、薬剤治療の効果が現われない場合、血中のHIV量が急速に増加し、CD4陽性T細胞数は低下してゆきます。
CD4陽性細胞数は、健康なときには血液1ml中に約700〜1500あります。
その数が500を切ると、免疫機能はかなり低くなり、帯状疱疹(ヘルペス症)、結核、カポジ肉腫などが起こる可能性が出てきます。
200を下回ると、日和見感染症や日和見腫瘍が起こります。
日和見感染症には、多くのウイルス、細菌、原虫などによるカリニ肺炎、口の中や食道などのカンジダ症、クリプトスポリジウム症、クリプトコッカス髄膜炎、トキソプラズマ脳症、サイトメガロウイルス網膜炎、非定型抗酸菌症などがあります。
日和見腫瘍には、カポジ肉腫、リンパ腫、子宮頸癌などがあります。
末期には、これらに加え、HIV脳症と言われる脳神経障害を起こし、それらのうちのいずれかによって死に至ります。

※HIV感染者とエイズ(AIDS)患者の違い
HIV感染者:潜伏期の未発症者。HIV感染しているが無症状で普通に日常生活ができる。
エイズ(AIDS)患者:発症者。免疫システムの働きが低下し、健康な人なら発症しないような日和見(ひよりみ)感染症やカポジ肉腫などの悪性腫瘍などを引き起こしている。

HIV感染症3つの型(急速進行型・中間進行型・遅延進行型)
posted by O at 21:03| HIVの症状 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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